選び方のポイント

医療用かつらを選ぶときには、自分がどのようなシーンでかつらを使用したいのかを明確にしておくことが重要です。脱毛の状態やかつらを使用する期間、場所は人によってさまざまです。家の中で長く過ごすならばスカーフや帽子でも大丈夫ですが、仕事や学校行事の場へ行くならば、自然に見えるかつらが必要だと感じるでしょう。医療用かつらは高い値段だというイメージがありますが、その値段は毛質や製造法、毛の植え方などによって変わります。

かつらの製造法の種類は、既製品・フルオーダー・セミオーダーがあります。既製品はすでにでき上がっているものから選んですぐに使用できる反面、サイズ調整が必要になったり、頭に合わなくて毛流れが不自然になったりします。フルオーダーは頭の型取りをして作ります。頭にフィットしたかつらが作れますが、時間とお金がかかります。セミオーダーは8割ほど完成している製品から選んで、デザインやサイズなどの希望に沿ってカット・調整して作ります。セミオーダーのかつら作成は専門店でしか行えないというデメリットもあります。

毛質には、人毛(人毛に加工を施したもの)・人工毛・ミックス毛(人毛+人工毛)の3種類があります。人毛は耐久性に優れ、ドライヤーなどでヘアアレンジが可能な分、お手入れに手間がかかるのが懸念点です。人工毛はスタイルが崩れにくく、値段も安いですが、熱や摩擦に弱く絡まりやすいという面があります。ミックス毛は自然さと手入れの簡単さを備えた使いやすい毛ですが、色や形状は変えられません。

そのほか、分け目が自然に見える人工皮膚がついているか、毛髪は手植えかどうかなどによって、見た目の自然さと値段が変わります。実際に試着をして、着け心地や見え方をチェックしてから購入すると安心です。

普通のかつらとの違い

普通のかつらと医療用かつらの間には、用途や機能のはっきりとした違いの定義はありません。ただ、平成27年4月に医療用かつらにJIS規格が制定されました。そのため、抗がん剤治療の副作用や外傷などの理由で脱毛した頭部に直接被ることができて、かぶれを起こしたり色が移ったりしないなど、安全なものが医療用かつらとして販売されています

医療用かつらとして販売されているものは、JIS規格の基準を満たしている肌に刺激の少ない素材でできているのはもちろんですが、そのほかに機能性や通気性に工夫がされています。かつらの内側のキャップがメッシュであったり、髪の量に対してサイズ調節がしやすかったりするなど、長く使用しやすい作りになっています。

一方、普通のかつらはファッションなどの用途で使われるもので、比較的安価で販売されています。種類が多いため、流行を意識したお気に入りの髪形を選ぶことができますが、髪の毛がある前提で作られているため、毛が抜けてサイズが合わなくなったり、薬や疾患で敏感になった頭皮に影響があったりする可能性があります。また、通気性や機能性が考慮されていないものを医療目的で長時間被るのには、無理があります。

値段が安いから粗悪であるとは限りません。そのときの頭皮の状態によって、普通のかつらと医療用かつらを使い分けるといいでしょう。

医療用のかつらとは?

円形脱毛症などの病気や頭部のケガ、抗がん剤治療の副作用などによって、毛髪が抜けてしまうことがあります。治療が終われば再び毛が生えてくる場合でも、一度脱毛するという事実は精神的ダメージが大きいと言われています。このような脱毛への対策として使用されているのが医療用かつらです。

病気のことやこれからの治療、生活について不安なときに、なかなか外見のことまで手が回らないかもしれません。しかし、脱毛によって外見に大きな変化が起きると、精神面の負担が大きくなります。かつらで外見を整えることは、病気やケガによるつらい気持ちを支えてくれる効果が高いと言われています。かつらの安心感によって、治療に専念することができるでしょう。また、できるだけ早く普段通りの生活に戻れる助けになるとも言えます。

医療用かつらは、オーダーメイドやセミオーダーならメーカー直営サロン、病院内サロン、デパートなどで、既製品であれば美容室や通販などで購入できます。また、長期間使用しないのであれば、かつらのレンタルを利用するのもよいでしょう。自分にとって使いやすい、ライフスタイルに合ったかつらを選ぶと、あとで不満を感じたり、買いなおしたりすることがなくなります。できれば治療が始まる前の体調が良いときに、フィッティングのできるお店やサロンで下見をしてから購入するのがおすすめです。

当サイトでは普通のかつらとの違いと、良いかつらの選び方をご紹介します。